繰上げ返済の本質と返済計画を考える際のポイントなどを整理して賢くローンを利用する方法を再確認しましょう。

繰上返済を考慮した返済計画の目的

一部繰上返済、全額繰上返済 繰上げ返済の目的は一つです。返済する側の負担を減らす事です。 この場合の負担とは、ローンの支払期間を短くするか、ローンの残高を減少させ毎月の返済額を減らす事です。

ここでは繰上げ返済のメリットや手数料などに関して少しだけ解説させて頂きたいと思います。 物件の購入を検討している状態の方も、 ローンの申込み先を比較したり情報収集したりされている場合には最低限知っておきたい項目を再確認してみて下さい。

繰上返済の手数料

『住宅ローンの繰上返済』の手数料を参考程度に記載させて頂いています。

大手銀行などでも異なった手数料の設定がされている事を確認したいです。  …続きを読む

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繰上げ返済の実施を前提とした返済計画を組む為の考え方とヒント

繰上返済を実施する事は、前述させて頂いた通り負担の軽減や利息の支払額総額を減少させるメリットがあります。

一方で、融資を申込む前の段階で繰上げ返済の実施を視野に入れた返済計画を考えるポイントは、 返済額にゆとりを持たせ、その余裕から手元に残る資金を存在させれるかどうかという点です。 つまり手元に残る資金が確実に存在する状態であるかどうかという点です。

手元に残る資金が存在するという事は、予定外の支出の対応時に役立ったり、 ライフスタイルが変化する際に選択肢を多くしてくれる重要なポイントです。 もちろん余剰金を住宅ローンの繰上にまわす事も一つの戦略です。

こうした可処分所得が存在する状態は、ライフスタイルや環境の変化にも対応しやすく、 一方で将来の支出の増加にも備える事もできて理想です。

具体的には、収入の減少や金利の上昇などの際のリスクを軽減させれますし、 将来の教育費に充てる事も可能です。さらに、不測の事態に対応する為のお金にもなり得ます。

借入れ限度額一杯の融資を受け毎月の返済額を決めてローンを利用しても、 将来において一定の支出であれば問題はありません。 つまり、住宅ローン以外の支出に変化が無ければ苦労する事は少ないでしょう。

あるいは収入の面でも今の年収が維持できれば問題がなく、 勤続年数が増える事で収入が増加する状況であれば危惧する事はないと言えます。

外的な環境の面では金利が低水準を維持してくれれば金利負担の増加も懸念することなく安泰に生活を送る事が出来るでしょう。

しかし、子供さんがいらっしゃる世帯では将来における支出は一定でない事が一般的ですし、 経済情勢などは将来的な事に関してはどうなるか判らないというのが真実です。

特に、教育費は想像以上の負担を強いられる事も多いです。 それはもちろん将来的な事ですが避けられない支出になる事を理解しておきたいです。

繰上げ返済の手数料

主要な金融機関の住宅ローンの繰り上げ手数料一覧を記載させて頂きます。

住宅ローンの繰り上げ手数料一覧


みずほ銀行 【変動金利方式を選択中】
 窓口 5,250円/1件

【固定金利選択方式・全期間固定金利方式・上限金利設定方式を選択中】
 窓口 10,500円/1件〜(※返済元金によって違います。)

※いずれも「みずほダイレクト」のインターネットバンキングなら手数料が無料です。詳しくは公式サイトをご覧ください。手数料一覧(公式サイト)

【保証会社手数料】
融資時に一部前払い保証料を支払いしている場合には、戻し保証料の返戻に際して、別途保証会社事務手数料(10,500円)がかかります。ただし、みすほダイレクト[インターネットバンキング]を利用しての一部繰上返済の手続きの場合は、保証会社事務手数料はかかりません。
三菱東京UFJ銀行 【金利方式に関わらず】
 インターネット 無料/1件
 電話・テレビ窓口 5,250円/1件
 窓口 15,750円/1件

※ このほかに保証会社手数料3,150円が必要です。 保証会社手数料は、戻し保証料の範囲内で差し引かれますので別途、支払いが発生する事はありません。
※ 保証料の支払方法が利息組込み型の場合、原則として戻し保証料はありませんが、別途支払う必要はありません。

詳しくは公式サイトをご覧ください。
借入後に必要な住宅ローン手数料(公式サイト)
三井住友銀行 【金利方式に関わらず】
 インターネットバンキング 無料/1件
 窓口(専用パソコン) 5,250円/1件
 窓口(書面) 15,750円/1件

※「SMBCダイレクト」による一部繰上返済なら保証会社手数料が無料です。
※ 窓口(書面)における一部繰上返済の場合は保証会社手数料10,500円(消費税込)が必要になります。

その他、全額繰上返済や、さらに詳しい内容に関しては公式サイトをご覧ください。 住宅ローン関連手数料(公式サイト)
りそな銀行 ※「りそな住宅ローン・一部繰上返済に関して記載」
【変動金利型または全期間固定金利型(超長期固定金利含む)】
 インターネット 無料/1件
 パソコンテレビ電話 無料/1件
 窓口 5,250円/1件

【固定金利選択型特約期間中】
●繰上返済元本1,000万円未満
  インターネット 無料/1件
  パソコンテレビ電話 31,500円/1件
  窓口 31,500円円/1件

●繰上返済元本1,000万円以上
  インターネット 無料/1件
  パソコンテレビ電話 52,500円/1件
  窓口 52,500円円/1件

※いずれも「りそなダイレクト」へのご加入で手数料面ではかなり有利になります。(インターネットでの一部繰上返済については、受付時期や金額等の条件があります。)詳しくは公式サイトをご覧ください。
ローン手数料情報(公式サイト)

【保証会社手数料】
保証会社手数料 10,500円(消費税等込み)
※「一括前払い型」を選択している場合には、保証会社所定の計算方法により保証料を返済用指定口座に戻してもらえます。 店頭受付、パソコンテレビ電話、インターネット(りそなダイレクト)何れの手続きでも、保証会社手数料10,500円(消費税等込)および振込に要する所定の振込手数料は差し引かれます。

※上記はあくまで情報収集時点での内容です。正確な数字は必ず公式サイトでご確認して頂きます様にお願い致します。

教育費と住宅ローンの返済はどちらを優先した方が有利?

多くの方が悩む教育費と住宅ローンの返済の問題の一つがどちらの返済を優先するか?という事です。 20代後半で子供が生まれ、住宅を購入すると住宅ローンの完済が視野に入る事が子供さんの学費が必要な時期と重なります。

そこで、完済が見えた住宅ローンを優先するか、子供さんの学費の返済を優先するか迷う事があります。 さらに世帯主の定年退職なども考慮に入れる必要がある場合が出てくるために複雑な問題になる事もあります。

「教育費と住宅ローンの返済はどちらを優先した方が有利?」という問いに関しては、 教育ローンの借入額を少なくする方がベストという事が言えます。 あるいは、教育ローンの返済を優先する事がベターという事が言えます。 理由は住宅ローンの金利の方が教育ローンの金利よりも低いからです。

家計の支出は将来においてずっと一定では無い事が一般的です。 特にお子さんがいらっしゃる家庭では教育費が一時的に家計の支出の数割を占める時期もあります。 複数のお子さんがいらっしゃる場合などはなおさらそういった期間は長くなり、教育費の負担も増加する傾向にあります。

住宅ローンの繰上げ返済を視野に入れた返済計画で可処分所得に余裕がある時期にせっせと繰上げ返済を実行して、 教育費がかさむ時期にはそちらに資金を集中させるといった柔軟な考え方が必要です。

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