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返済期間を長くすると毎月の返済額は少なくて済む反面、 利息の総支払額が大きくなります。 できれば不要な利息は支払いたくないと考えるのは当然の事です。 当ページでは具体的なシュミレーション例をあげて視覚的にわかりやすく解説させて頂いております。
返済能力と返済期間の関係を考える
一般的に住宅ローンの返済期間は最長35年です。 返済期間を長くすると毎月の返済額は少なくて済みますが、 総支払額(金利分の支払い総額)は大きくなります。
なんとなく頭では理解していても、 実際には「 どれくらいの違いになるか? 」という部分でイメージできない方も多いと思います。
コンマ数パーセントでも数字が違えば、 最終的には大きな金額の違いになります。
この事実を視覚的に確認して頂く為に、 返済のシュミレーションを例にとって解説させて頂きます。
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返済期間でこんなにも違う利息の総額
【試算の前提】
適用金利:年2.5%(返済全期間一定と仮定して試算)
借入金額:2,000万円
返済期間 | 毎月の返済予定額 | 利息総額 | 返済の総額 |
---|---|---|---|
35年 | 71,449円 | 10,029,598円 | 30,029,598円 |
30年 | 79,024円 | 8,448,705円 | 28,448,705円 |
20年 | 105,981円 | 5,435,339円 | 25,435,339円 |
10年 | 188,540円 | 2,624,776円 | 22,624,776円 |
※上記の表はあくまで目安であり、金融機関によって設定は異なります。
上記の表からもお分かり頂ける通り、同じ金額を借りる状況でも返済期間が違う事で利息の総額は大幅に違います。 例えば、35年で返済するのと10年で返済するのとではおよそ740万円も利息が違ってくるのです。
では単純に『 短い期間で返済を終わらせれば良いの? 』という事ではありません。 無理な返済計画でローンの借入を実行してしまうと、 毎月の返済額の多さで余裕の無い状況に陥ってしまいます。
例えば、上記の例では2000万円を2.5%の金利で借りて10年で返済すると、毎月の返済額は約19万円です。 年間で226万円もの返済金額を捻出する必要があるのです。
通常の一般家庭の年収の平均が400万円〜600万円である事を考えると、 半分から三分の一近くを住宅ローンの返済に充てなければならない状況になります。
これでは多くの平均的な世帯はやっていけない可能性が非常に高いでしょう。 さらに、子供さんがいらっしゃるご家庭では将来の教育費なども必要になります。
特にお子さんがいらっしゃる家庭では教育費が一時的に家計の支出の数割を占める時期もあります。 複数のお子さんがいる場合などはなおさらそういった期間は長くなり、教育費の負担も増加する傾向にあります。
つまり、返済期間を考える場合には、 現時点における毎月の返済可能金額と将来の支出などの兼ね合いも考える必要があるのです。 代表例である教育費との関係に関しては別ページ 「 教育費と住宅ローンの関係 」 で解説させて頂いています。
また、場合によっては余裕を持って返済を実行して、 余裕がある状況と判断した場合には繰上返済を実施するなどの方法もあります。 これに関しては当サイト別ページ「 繰上も視野に入れた返済計画 」でももう少しだけ詳しく記載させて頂いておりますので参考にしてみてください。
ネット銀行が人気がある理由
参考までに2007年の開業以来、 利用者を急速に増やしているネット専業銀行である 「住信SBIネット銀行 住宅ローン変動金利」を例にとって比較させて頂きます。 同銀行の住宅ローン変動金利は0.865%です(2012年7月現在)。
2000万円を35年で返済した場合の状況が下記の表になります。
住信SBIネット銀行 住宅ローン変動金利(シュミレーション例)
返済期間 | 毎月の返済予定額 | 利息総額 | 返済の総額 |
---|---|---|---|
30年 | 55,208円 | 3,187,182円 | 23,187,182円 |
※0.865%の金利で2000万円を借入れて30年で返済する場合
金利2.5%の場合と比較(金利2.5%の場合)
返済期間 | 毎月の返済予定額 | 利息総額 | 返済の総額 |
---|---|---|---|
30年 | 79,024円 | 8,448,705円 | 28,448,705円 |
※2.5%の金利で2000万円を借入れて30年で返済する場合
2.5%の利息と比較して利息の総額が5,261,523円も違ってきます。 金額だけを比較すると目がくらむような額の違いがはっきりとお分かり頂けるかと思います。 ネット銀行や低金利をセールスポイントにしている住宅ローンはそれだけ魅力的であるともいえます。
ただし、変動金利と固定金利などの条件の違いは無視できない大きな項目です。 これに関しては当サイト別コンテンツ「 金利タイプ選びのコツ 」を参考にしてください。 要するに、それだけリスクもあるということです。
ただし10年程度の短期間ならば、ある程度くらいは経済情勢も予測できる部分もありますので、 リスクを承知しながら好条件での借入を行う事も一つの選択肢です。